華〜ハナ〜Ⅱ【完】
「…李玖。無理しないで。
心から、ルカさんが亡くなったことを受け入れなくてもいいのよ。」
「受け入れなくて、いい…?」
「無理して受け入れようとするから苦しいの。いつかは受け入れられるものだから、今、無理しなくていいの。」
あんまり無理をすると、壊れる。
私が今までに見てきた人達みたいに。
「…俺、どうしたらいいんだろ。」
私は、李玖に向かって笑いかけた。
「今まで通りで、いいのよ。」
素の李玖のことが、ルカさんは好きだったんだろうから。
そしてそんな李玖を、今でも見ているはずだから。