華〜ハナ〜Ⅱ【完】
今日は、エレベーターじゃなくて階段から全員下りた。
そして、真ん中の所で止まって蓮士が口を開く。
下には、“夜桜”を着た、みんな。
「今日は侑希のお披露目になる!!!」
城全体が静かで、全員が蓮士だけを見つめる。
「俺の代で、初めて守りたいモンができた。
ここにいる桜華全員で、侑希を守る。」
「…―――侑希を、守るぞ。」
蓮士が笑ったのが見えた。
その瞬間、うわぁぁぁっと大きな声が上がる。
「侑希さん!!これからもよろしくっス!!」
「いつでも俺らのこと頼って下さい!!」
なんて、私に向かっていろんなことわ言ってくれた。
私は全体に聞こえるように
「ありがとう。」
と言った。