華〜ハナ〜Ⅱ【完】
俺は、先に帰ってきているであろう4人のとこへ向かった。
―もう遅いから、嘉はいないかもしれない。
「あ〜おかえり、蓮……」
少し眠たそうに、楓が迎えてくれた。
ソファでは眉間にシワをよせた結都が目をつむって座っている。
「嘉は帰ったのか?」
「うん。パソコン置いてっちゃった…」
「そうか………」
嘉が帰るのはいつものことだが、パソコンを置いていくのは珍しい。
まぁ、家にもあるらしいけど。
俺は着ていた服を脱いで壁に並んでいる真ん中に掛ける。
それを見ていれば、悔しい気持ちが込み上げてきて。