華〜ハナ〜Ⅱ【完】
土日で、城ですることもなくダラダラしているときだった。
バンッ
「総長っ!!!」
一瞬で目つきが変わって、部屋の空気が張り詰める。
ヤバいのかもな…
「李玖さんがですね…」
「あちゃ〜。」
やっぱり、と嘉が言う。
「街で喧嘩してるらしいです。で、その相手が…―――」
紅蛇の―――と続ける。
聞いたことあるな。
くじゃ。
「…ちょうどいい。紅蛇を潰す。」
鋭い目で、蓮士が笑う。
…驚いた。
私たちの世界にいてもおかしくないくらいの殺気じゃない。
「蓮、もう少し。今からは李玖を止めに行くんだよ。」
落ち着けるように嘉が言うけど、嘉もなかなか冷たい雰囲気を醸し出している。
っていうか、なんでみんなこんなに楽しそうなのよ?