まあるい固体の上で【詩集】
雨とワンピース




―――雨が降っています。



何故私はあんなメールを送ったのだろう。



やっぱり


またあなたが私を見てくれると、

あの終わらないメールが始まると、


淡い淡い期待を有りったけ込めて

私はあのメールを送ったのでしょう。



返事はやっぱりあなたらしくて、
書き方もやっぱりあなたで、

何も変わらない



だからこれで最後これで最後と
返し続けたら

やっぱりこの始末。


送らなきゃよかった、
なんて後悔してる時点で 未練はバレバレ。

悔しいなんて思った時点で、
完全にあなたに負けてる。



くっそう、

何で時間が経っても消えないんだ

って何度も何度も思う。



汚れた真っ白のワンピースは

いくらあたしの涙の雨が流れても
消えやしない。



淡い淡い期待じゃない。

自信、だったのでしょう。


まだすれ違う度に
あなたは私を見てくれていると、

まだ私と同じように
目で私を追ってくれているだろうと。


いつの間にか目が合わなくなった事も
自分のいいように気付かないフリをしてた私。



けれどもうやめましょう。


忘れる事は難しいけれど

想いは断ち切りましょう


と、自分に言い聞かす。





雨が降っています。


どうかこの雨とともにきれいに流れ落ちてくれますように。
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