まあるい固体の上で【詩集】
戦争
時々、
どうしようもなく不安になる時がある
テレビで流れるジャーナリストの人の訃報と共に映し出される
“今”行われている戦争の風景。
怖くて怖くて仕方がないのに
このちっぽけな手はどうすることも出来ない。
ましてや画面の向こうにいる人達を助ける事さえ出来ない私の手。
無力でどうしようもなく
心の中が真っ暗な穴に落ちていく感覚がする。
この手は、どうすることも出来ないのだろうか。
ただただ怯える、悲しむ、その心も
所詮は争いのない“今”だから思えること。
誰かを救いたいのに
今のままの幸せを感じ続けていたいのに
私は本当にどうすることも出来ないのか