空に輝く夏の夢。
なぁ、美夏。
知ってるか?
俺、野球が一番好きだけど、
それぐらい美夏も好きなんだ。
「…ねぇ、聞いてる?」
美夏が俺の顔を覗き込む。
翔太の顔が赤くなった。
「…や。なんだって?」
「だーかーらー、ぼーっとして何考えてるの?もう学校着いたよ?」
正門が目の前に合った。
「あ。すまん。チャリ停めてくるわ」
俺は急いで自転車置き場に自転車を停め、美夏の元へ戻った。
「クラス見に行こうよ!」
「あぁ」
掲示板の前には人集り。
『見えない~』とか『あたしの名前探して~』とか言ってる生徒が多い中、身長180センチの翔太は余裕で掲示板が見れた。
美夏は158センチと意外に余り背が高くなく、背伸びして見ている。