空に輝く夏の夢。
翔太はゆっくりと頷く。
「考えること一緒やな!」
「でも、お前遠くねーの?」
「ん?学校か?そこそこやな」
「地元に高校ねーのか?」
「んなわけないやろ!」
「だったら、何で?」
「お前がおるかもしらん、て思たからや」
毅は翔太を指差す。
翔太はわけが分からず首を傾げた。
―俺が、いるから?―
「恥ずかしいから一回しか言わへんで!…俺、お前の球捕ってみたいって思たから、谷津にしたんや」
「俺の球…?」
「そうや。お前の球や。野田翔太の球や。…お前と、翔太と、バッテリー組みたいから、翔太の地元の谷津高受けたんや!」
体が熱くなる。
目の前の毅が眩しかった。
熱く、夢を語るような口調の翔太…。