群青



どうしていつも君は厄介事を持ち込んでは僕を巻き込むんだろう。


嫌がらせ?


嫌がらせなら出来ればもっとやさしい奴を頼みたい。


まぁ、頼まれてる人間が逆に頼んだりなんかしたらそれこそ本末転倒だけど。


「みーちゃん、僕も君を救いたい。けど、きっと違う解決策があるはずだ」


「……バカ夏君はわかってない」


ガタンと、みーちゃんが机に両手を張り立ち上がる。


「もう、殺すしかないのっ!!私には他の解決策なんてっ!!」


「……みー、ちゃん」


見上げる形になったみーちゃんは、半身を夕日の赤に染めて。


小さな肩を震わせ嗚咽を漏らし感情を晒して見せた。


「……みーちゃん」そう彼女を呼んだ瞬間。


不意に教室のドアが開いた。


見れば、見るからにスポーツマン然とした短髪の男子がそこにいて不思議そうな表情をしている。


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