群青
南の告白から早一週間が経った。
けれどあれから南から僕に接触してくる事は無く、姿を見ても特に話しかけてもこない。
説得が効いた。
とはまるで思えないけれど、思い止まってくれたならなんでも構わない。
人を殺すなんてどう言い訳をしても許されない事なんだから。
「神奈川」
名前が呼ばれ、振り向くとそこには大友がいた。
何故か、既にジャージ姿で。
「今日さ、部活に行く前に食堂行かね?ちょっと腹減ったんだよ」
「部活する前に喰うのか?大体、遅れたら先輩にうだうだ言われるぞ?」
「気にすんな」
不意にチャイムが鳴った。ホームルームを告げるチャイムだ。