群青
シャツの下に現れるべきはみーちゃんの白い肌なはず。
だけど違った。悪い方向でそれは僕の期待を裏切った。
赤光の下。晒されたそれは白い、包帯。
手首に幾重にも巻かれた包帯は、それが指す事柄を容易に想像させる。
「……何で、そんな事したんだよっ!?」
「何で、だろ?」
まるで他人事のようにみーちゃんは小首を傾げる。
「気が付いたらやってたんだよね。コレ」
気が付いたらって。
そんな軽い感じで自傷するなよ。
いや、自傷もそうだけど。
「何で切ったんだよ。…その理由は?」
「……」
みーちゃんはわずかに困ったような表情を見せる。