花かがり【Hana Uta】

┣ ビオラ

― ビオラ ―


雨上がり 夜月が 顔を出す
時より 月の雫が
金色に 輝きながら
紫色の小花に
容赦なく 降り頻(しき)る

小花達は 雫が落ち去るまで
堪え忍ぶ
ちっちゃな ちっちゃな
カラダで…


雫は 悲しくもないのに
溢れ出す
雫は 悲しくもないのに
流れ続ける

一度 溢れてしまうと
雫は
止(とど)まることを知らず

光と闇 心と躰
交差する

離ればなれになったモノは
二度と 戻ることは 難しく
ただただ 堪えるだけ


夜月 見上げ キミ想う
こんなボクでも
キミは 愛してくれますか?


月の虹 淋しくて
ただ一人 願った…





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