ウサギとヒツジと時々オオカミ!?
―kazuya.side―
ヴゥゥ…ヴゥゥ…ヴゥゥ…ヴゥゥ…ヴゥゥ………
「ッッ!?」
ヤバい…絶対にヤバい
すげー寝た感があるぞ?
携帯の音で目が覚めた俺は、勢いよく起き上がり携帯を見ると優美からの着信だった。
時間を見ると11時半前で、初デートでかなりの失敗…いや馬鹿だ。
俺は、優美に電話を掛け直すと
『吉川君!!大丈夫!?』
「ぇ?」
『事故とかあの、な、何かあった!?』
電話に出るなり、優美は心配そうな声で俺に問い掛けてきた。
こんなに心配されてるとは思わなかったから、寝坊なんて逆に言いづらい。
「いやー、アラームが鳴らなくて……」
「アラーム?」
「寝坊です…、」
こりゃ、怒るよな。
約一時間半待たせてんだぞ…