ウサギとヒツジと時々オオカミ!?
「ぁ、バス来たよ!」
優美を見つめてたら、バスが来た事にすら気付かなかった。
優美は、俺が見てる事が分かってかずっとバスが来る方向を見てたけど。
バスは、目の前に停まりバスに乗ろうとするとお互い自然と手が離れた。
俺達は一番後ろの席へと座った。
「引っ越して以来、行ってないから久しぶりだ…」
優美のその言葉に俺は何だか少し悲しかった。
俺のせいだろ?
「吉川君、今日ね?クッキー焼いたの」
「絶対食う」
バスが動き出したからか、優美は小声で言ってきた。
俺が返事を返すと、優美のが嬉しそうにふふっと笑いながら窓の外を見た。
今まで、手作りの物とか貰ったけど優美が作ってくれたと思うとスゲー嬉しい。
バスは結構人が乗ってて、あんまし話せねー。
「優美、おりっぞ!」
俺は、停止ボタンを押して優美の手を握りバスから降りた。