ウサギとヒツジと時々オオカミ!?


「吉川君、まだ降りるの早いよ?」


「バス、人が多くて話せねーから…それに、散歩…だしな?」


「うん………」



バスを降りる時にお金を払う為に一回離した手。

それを優美は、返事を返した後恥ずかしそうに俺の手をぎこちなく握ってきた。



あー、俺顔かなり緩んでそうだな。



優美から握られた手に力を少し入れて2人で歩き出した。



「ぁ、ここの駄菓子屋さんなくなってる…あっこも新しい建物立ってる」


「だなー…」



優美も久々って言ってたけど、実際俺も久々で街の変わり様に少し驚いてどことなく寂しい気持ちになった。



「公園…」


「ん?」


「公園はあるよね…?」


「公園が無くなるなんて、中々ねーよ!」


「そーだよね!」



本当、優美は表情がコロコロ変わるな。

急に悲しい顔したかと思えば可愛いく笑って…。



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