ウサギとヒツジと時々オオカミ!?
思い出の公園
―yu-mi.side―
「たった三年で無くなっちまうもんなんだな…」
「でも、新しいのはあるね?」
私が指差す方向を吉川君は見た。
「ん~…」
気にくわないみたい。
時計の付いた電灯は、小学生の時はペンキが剥がれて少し汚かったのに今はペンキが塗り直してあって綺麗になってる。
「あっこ、座ろ?」
「だな?歩き疲れたし」
私がそう言うと2人で手を繋いだまま新しいベンチに座った。
「優美とこうしてまたこの公園に来れるなんてな…」
「うん、ちょこっとビックリだよね?」
吉川君は、嬉しそうにそう話した。
「うわ、もう一時じゃん?お腹、空いてない?」
「少し…」
「なら、まだ我慢して?俺は…」
吉川君は、私からゆっくりと手を離すとクッキーが入ってる袋を私から取って
「俺、これ食べてい?」
「どーぞ?」
私は、笑ってそう言うと吉川君は袋を開けてクッキーを一つ手に取った。
「うまそう…」
そう言うと一口口にクッキーを入れた。