ウサギとヒツジと時々オオカミ!?
「えっと…吉川和也(ヨシカワカズヤ)です。……小学生のときは、ここの隣町に住んでました。中学の時に父親の転勤で違う県に居て、また戻って来ました…。よろしく…お願いします」
何これ?
顔からは想像出来ない、あどけなさの吉川君。
可愛いとか周りから言われちゃって…
こんなのアイツじゃない。
昔はもっとツンツンだったのに…。
猫、被ってるだけ?
「席は…どこがいいだろなー」
自己紹介を終えた吉川君に先生は、席に悩んでるみたい。
「優美。何か優美から聞いてたイメージと全然違うんだけど?」
「私もびっくりしてる…」
「やっぱし、小学生の時よりは成長してるって事だよ!心入れ換えたみたいな?」
「だといんだけど…」
小学生のままの吉川君だなんて、それもまたおかしな話だけど。
相手も私を忘れてるだろうし由季の言う通りなら、大丈夫な気がしてきた。
でも、まだやっぱり怖い感じは残ってる。