ウサギとヒツジと時々オオカミ!?
「ぉ、片瀬の横空いてるじゃないか!」
「ぇ……」
見事に机まであって、空いてる私の斜め後ろの席。
退学した子の席だった。
「ゃ、先生ほら窓側なんて日当たっちゃうし吉川君も嫌だと思うよ!」
先生の提案に、由季は気を利かせて「別の席のがいいってー」と言ってくれた。
「なら、あっちか?」
と先生は別の席を見つけて言うと
「俺、窓側のが嬉しいです。」
「なら片瀬の隣で決定!」
「…………」
由季は、ごめん何て謝ってきたけど由季は何も悪くないよ…。
荷物を床に置いていた吉川君は、荷物を持つとゆっくりとこちらに来る。
私は、ギュッと目を閉じて下を向いた。
歩く音が私の目の前で止まった気がする…。
「ゅ、優美……」
由季の声で目をゆっくりと開けると、目の前に誰か立ってるみたい。
ぇ…何……?