ウサギとヒツジと時々オオカミ!?
唇を離した俺は、優美を見つめた。
顔を真っ赤にしてやがる。
「可愛い」
「う~」
俺の胸に顔を埋めて、唸ってる優美がまた可愛いくていじめたくなる…でも、今は我慢だよな。
「も、もうしない」
可愛いって言ったからそんな返しなのか?
さっきのいじめないは撤回。
優美から出た言葉に、笑いながら俺はもう一度キスした。
「も、もう!」
恥ずかしいの!って優美は、顔を手で隠しちまった。
あー…んな事されっと、もっといじめたくなるな~
オオカミ…なってもい?
俺が、優美の顔から手を退けようとすると
「優美ちゃーん!!」
勢いよくドアが開いて、ヘラヘラしてる親父の姿。
「来てたんだ~、お父さん寂しくて寂しくて」
俺のオオカミは、強制的に止められた。
「親父…」
「あれま、和也?怒った顔しちゃって~」
俺の表情を見ると親父は、とぼけた様に部屋を出ようとする
「邪魔すんな!」
俺は優美を抱き締めたまま、物を投げて追い出した。
わざと邪魔しやがったな。