ウサギとヒツジと時々オオカミ!?
荒れてたって言うのは多分、家のゴタゴタだと思う。
親が離婚するかしないかって事で俺は両親のケンカにいつも巻き込まれてた。
「カズヤはママと来るわよね!?」
「お前何か、俺よりも稼ぎがないくせにどうやってカズヤを育てるんだ!お父さんと来なさいカズヤ…」
「……………」
別に俺はどっちでも良かったんだ。
父さんでも、母さんでも。
両親は、共働きで俺なんかほったらかし。
ろくに学校の行事何かにも来てもらった覚えがなかった。
家でそんな毎日を続けさせられてた俺は、我慢の限界だった。
「父さんも母さんも勝手だ!!好きにすればいいだろッ!?」
いつものケンカに俺は初めて口を出した。
冬だって言うのに薄着で、そのまま家を飛び出して…。
行くとこもねーのに家の近くをブラブラして時間を潰してた。
そん時、アイツが居たんだ。
とくに話したこともないアイツ。
公園のブランコに泣きながら座ってる。
同じクラスの室井優美。