ウサギとヒツジと時々オオカミ!?
―ウサギとヒツジの1日―
報告
―yu-mi.side―
体育館倉庫から私と吉川君は出て、鞄を取りに行き2人で一緒に帰ってる。
あれから、暗い中吉川君は残りの片付けを手伝ってくれた。
「優美に押し付けやがって」
って怒りながら。
ちょこっと、吉川君が変わった感じ。
今まで私に気を使ってくれてたからかな?
何か言葉がキツイ様な…
辺りは薄暗くて、吉川君をチラリと見ると吉川君も私を見てたみたいで目が合ってにっこり微笑み掛けられた。
私も微笑んだ…つもりだけど、顔引きつってるよね?
マンガとかでよくドキドキする…何て言うけど本当だ。
私、かなり心臓早いよ。
ドキドキしてるんだよねコレ。
私が胸に手を当ててると、吉川君が不思議そうに見て
「優美、どうしたの?気分悪い?」
「ち、違うの!何か、ドキドキしてるみたいなの!」
心配してる吉川君に、私が慌てて返事を返すと
「みたいって、何だそれ~」
って可笑しそうに笑った。
【恋人】
になるだけで、吉川君のこれまでに見てきた笑顔はまた違って見えた。