†private love†





―放課後【未愛】―




「未愛!」


愛しい人があたしの名前を呼ぶ。


振り返っちゃだめ。



振り返っちゃ……


……っ!?


あたしは肩を引っ張られた。



蓮があまりにも真剣で、手をふりほどけなかった。




「未愛…女子たちに脅されたせいでオレを避けてんのか?」



え??



「それなら気にするな。オレが守るから」



「何言ってんの?守るとか簡単に言わないでよね」


うそ…。本当はすごく嬉しいよ。



「本気で言ってるんだ。女子の目が気になるから付き合えないとか、なしだからな」



「は?自分に魅力が足りないせい、とか思わないわけ?あたしは蓮が好きなんて思ってないんだけど」


ううん、思ってるよ。



蓮…好きだよ。



ずっとずっと……


大好きだよ。






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