†private love†
「蓮…どこ行くの?」
あたしは小さな声で力なく聞く。
「ごめん。オレのせいでこんな目に…」
蓮は歩くのを止めない。
「ううん。怖かったけど大丈夫。蓮が助けにきてくれたから」
あたしは繋いでいた手を強く握りしめる。
蓮はそれに気づいたらしく、握り返してくれた。
あたしはそれが嬉しくて、つい笑みがこぼれる。
「……やっぱり…こんな『ごっこ』止めるよ」
蓮は足を止めた。
「え?」
いきなりどうしたの?
鼓動が速くなっていく。