†private love†
あたしは蓮の方を見る。
蓮はその視線に気づき、「ん?」と首を傾げる。
ドキッ
両想いだと思うと余計に心臓が跳ねる。
言おう。
蓮に、好きだって。
「あのね、蓮。あたし……蓮のこと…」
プルルルル…プルルルル…
その時、あたしの告白を遮って電話が鳴った。
無視して続けたい。
今言っちゃいたい。
でも、玉置さんからの急用だったら――…?
あたしは鞄から携帯を取り出しディスプレイの名前を確認する。
やっぱり玉置さんからだ。
「ごめん…ちょっと出ていいかな?」
蓮はコクン、と頷く。
「もしもし…」