2人だけ


深瀬さん・・・。
何だか名前の通りミステリアスな感じが彼からしていた


さっきから何の小説を真剣に読んでいるのだろう?

小説の表紙には、カバーがかけられ見えない様にしているみたいで余計に気になった。


「なにを読んでるんですか?」

「・・・」


パイプの椅子が、ギシりときしんだ。
彼はわたしの方をゆっくり向き直り、お互いの視線が今日初めて合う




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