2人だけ





そこはまだ 調べてない場所だった




「実は知られるのが怖くって、隠してた」




ゆっくりと再びパイプ椅子に彼が腰を降ろした。




クローゼットから取り出して来たモノを目の前にポンっと置く。




それはたぶん、かばんだったものだった




原型がないほどにビリビリに引きずり回したような痕と泥で汚れていたからわからなかったけど可愛らしいデザインだった




「かばんですか?」











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