ジュリアン


最後の力を振り絞って
彼の落したナイフを拾い、
彼の腹部に向かって翳す

それに気付いた彼は
何とか避けようとしたけれど


もう、手遅れ。


「グサッ」

室内に鈍い音が響く
それと同時に彼の口元から紅が伝う

嗚呼・・・



「 綺麗なものね・・・ 」



高鳴る口角が止まらない

「ジュリア・・・」
彼が力無く呟くけれど私はお構いなし。
だって、これでお互い様でしょ?


「愛してるなら
貴方も一緒に来てくれるでしょう・・・?」


だって、私のこと愛してるんでしょ?
それなら一緒に、いつまでも・・・



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