殺人カメラ
「何よ、美里~一緒に帰れると思ったのにー」
「まぁまぁ今日は行ってみたいとこあるんだよねー♪」
「どこ?」
「準備室」
「どこの?」
「どこの?って美術準備室しかないでしょ!」
「やだよぉー怖いもん」
怖がりながらも結構乗り気だ。
「いいじゃん行こっ」
私たちは美術準備室のドアの前に隠れながら立つ。
「でもどうやって開けるの?鍵ないよ」
「今はヘアピンとペンライトって物があるのー」
「準備してたのねー」
「えへ☆」
準備室の鍵は簡単に開いた。
梨香はプロじゃんと言いながら喜んでいた。
だけど私は簡単に開いたその鍵に異様に馴染みを感じていた。
この準備室の鍵を触るのは初めてだと言うのに。
ガチャ…ギィーー。
「開ける時も怖いね」
「うん…」