殺人カメラ
中は薄暗くよく見えなかった。
次第に目が慣れていくと
中には美術に使う色々な道具があった。
カッター、ハサミ、絵の具、のり、ノコギリ…。
そして、ふと目に付いた物があった。
「これカメラじゃない?」
「うっわすごい埃被ってる」
梨香はふーっと息をかける。
埃が宙を舞う。
「わっゴホッゴホッ…」
そのカメラは傷一つなくとても古いとは思えないほどだった。
「これ結構前からあったのかな?」
「うーん…でも何でこんなとこにあるんだろ」
キーンコーンカーンコーン。
「うわっサボりになっちゃう!早く行こっ!」
「…そだね」
美里はこのカメラの事を阿部 香織に聞こうと思った。
阿部 香織は美術部の顧問だ。
そして美里の良き相談相手でもある。