元カレ教師・完結編~君がいる日々、いない日々~
「ただいま。」
あたしは自室に戻る。
「おかえりなさいませ。
晩御飯食べてきたの?」
「ううん。
どうして?」
「帰るの遅かったから。」
あたしは時計を見てみる。
確かに、もう遅い時間だ。
「それに…」
「ん?」
「誰かに送って貰ってたでしょ?」
「あ…うん。」
あたしは甘かったらしい。
確かに家族は誰もいないが、みやびちゃんは北条昴をよく知る人物であった。
あたしは何となく後ろめたさを感じた。
「北条先生?」
あたしは一瞬時を止めてしまった。
そう言ったみやびちゃんと目が合い、そのままお互い動かなかった。
「やっぱりそうだ。」
自分の予想が当たったからだろうかは分からないが、みやびちゃんは幾分嬉しそうであった。