元カレ教師・完結編~君がいる日々、いない日々~
「ねぇ妃奈、あんな人いたっけ?」
応接室の扉を閉めるなり阿紗子は首を傾げる。
「何言っているの阿紗子。
二年生の時の担任じゃない。」
「…あれ?
そうだっけ?」
戸田はある意味生徒の心に残る教師だと思っていたが、そうでもないらしい。
暫くするとドアが開いた。
一人の男の子がいた。
「太一!」
「阿紗子!
久しぶり!」
確か彼は…里田太一君。
あれ?
里田君って確か…
「阿紗子さ、超変わったな!
なんか清楚な感じ!」
「妃奈にもそれ言われた。」
阿紗子は笑顔だった。
里田君も笑顔だった。