元カレ教師・完結編~君がいる日々、いない日々~
だがあたしはというと、昨日も今日も体調が万全である。
申し訳なくてたまらないのだ。
「先生、本当に体調万全ですって。」
「その油断が危ないんだって!」
まるでお姉ちゃんだ。
「とにかく、無理は絶対にしないように。」
「はい。」
結局朝から夕方までこんな感じだった。
授業が終わった後、あたしはいつものように彼の手伝いをしていた。
その時も、無理するな、という台詞を繰り返していた。
そして、明日の授業でやる小テストを作っている時であった。
彼が口を開いた。
またそれを言われるのかと思ったが、違う言葉が耳に入った。
「滝沢、一週間経ってみてどうだ?」
「そうですね…」
「何を学んだかじゃないぞ。
思ってる事だ。」
「思う事、ですか?」
「ああ、一週間前と今の気持ちの違いとか、この一週間の感想でも何でもいい。」