元カレ教師・完結編~君がいる日々、いない日々~
あたしは目を見開いた。
「山野は木内尚美先生だ。」
「久しぶり、山野さん。」
「お久しぶりです。」
木内先生は、あたし達の高校三年生の時の古典の先生だ。
木内先生と阿紗子の挨拶はそれで済んだ。
「滝沢は北条昴先生だ。」
あたしはかつてない程大きく目を開けていた。
そっくりさんではないのだ。
彼なのだ。
あたしが高校二年生の時の副担任であり
かつての恋人
「久しぶり、滝沢。」
「…お久し、ぶりです。」
一年で違う学校に移った北条昴。
「戻って、こられたのですか?」
そうでしかありえないのに質問するあたし。
「あぁ、去年な。」
そうなんだ。
そうなんだ…