元カレ教師・完結編~君がいる日々、いない日々~
「ただいま!」
最後には走っていたあたしは少々クタクタである。
改めて己の体力の無さを思い知った。
パッと下を向けば、もうお姉ちゃんは帰っていた。
「お姉ちゃん!」
呼んだが返事がない。
部屋にいるのだろうか?
あたしは靴を脱ぎ、とりあえず手洗いうがいをし、階段を上がった。
そしてノックをしてお姉ちゃんの部屋のドアを開けてみた。
誰もいない。
トイレにでも行ってるのかな?
あたしは仕方なく自分の部屋に戻った。
「ただいま…!」
いつもあたしが座っている位置にお姉ちゃんがいた。
そしていつもの位置にみやびちゃんがいた。
「妃奈、おかえり。」
「妃奈ちゃんおかえりなさい。」
「ただいま…」
あたしは三度目のただいまを言った。