元カレ教師・完結編~君がいる日々、いない日々~


「それは妃奈が間違ってたわけじゃないよ。
あたしはみやびちゃんのことあまり知らないから分からないけど、暫く両親と離れて良かったと思うよ。
箱入り娘のお嬢様なら尚更。」


「そうかな?」


「あんまり長い間居すぎるのは良くないけど、土曜日からいたんでしょ?
これくらいの期間なら問題ないよ。」


みやびちゃんには必要だったのか、あたしは考えた。


この間に、みやびちゃんは何か大切なものを見付けられたのだろうか。


一緒にいたのに、彼女のことが分からない。


「何かから離れるって大切な事だよ。」


お姉ちゃんの声が聞こえる。


「実際にどう変わるってわけじゃない。
勿論変わる場合もあるけど、そうじゃない時もある。
でも、良い方向に進む準備は出来るんだから。」


広くもなく、狭くもない空間にしっとりとした時間が流れた。


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