元カレ教師・完結編~君がいる日々、いない日々~


「これ持っていけばいいんですか?」


「そうだけど、馬場はやめとけ。
重いから。」


「大丈夫ですよ?」


「女子なんだから重いの持たなくていいよ。
それにあと2個だから。」


「でも滝沢先生が運んでるでしょ?」


「滝沢は…いいんだ。」





そりゃそうだ、肉体労働しなくていい教師なんていない。


「滝沢先生のことも女の子扱いしてあげないと!」


馬場さんのフォローが心に染みた。


だが今考えるべきはそんな事じゃない。


行ってもいいのだろうか。


あたしは廊下の曲がり角で止まってしまった。


幸せそうに話している馬場さんの邪魔しちゃ悪い気もする。


が、仕事を放置するのもいけない事だ。


さてどうしようか、という時である。


「滝沢先生!」


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