元カレ教師・完結編~君がいる日々、いない日々~
自分は教師になりたいんだ。
だから荷物運ぶのぐらいやって当然。
北条先生だって気遣ってくれた。
だけど、女の子扱いされてる馬場さんが少し羨ましかった。
馬鹿馬鹿しい限りだ。
自身を嘲ると同時に、少し虚しくなった。
あたしは歩くスピードが遅くなってる事も知らなかった。
「滝沢!」
ビクッとして声の方に顔を向ける。
「歩くのおせーよ!」
「すみません!」
あたしの荷物を渡した後、倉庫の施錠をしてから荷物を運んでいる人に追いつかれた。
「別に怒ってるわけじゃないけど。」
あたしは彼の後を付いていくように歩いた。
モヤモヤとした心を抱えているせいか、やはりあたしは歩くのが遅かった。