元カレ教師・完結編~君がいる日々、いない日々~


時計の針が直角に交わった。


長針が天を仰ぎ、短針が右方向を指す。


今日の授業を終えるチャイムが、学校中に響き渡った。


それは放課後という、学生の青春が始まるベルでもある。


「起立!」


学級委員の合図と共に、驚く程のスピードで生徒達が立ち上がる。


「ありがとうございました!」


挨拶を終え、集中から解放された生徒達がまた座る。


2年C組の本日の最終授業は、担任である北条昴の英語の授業であるので、授業が終わるとすぐにホームルームとなった。


明日の連絡や、生徒会からの知らせを伝えると、すぐに教室は騒がしくなった。


掃除当番の者は箒を持ち、それ以外の者は教室を出ていく。


教育実習生であるあたしは、彼らの掃除を少し手伝った。


「滝沢先生!」


馬場さんだった。


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