元カレ教師・完結編~君がいる日々、いない日々~
馬場さんの後ろ姿が見えなくなった。
あたしは少し虚しくなった。
全然違うよって彼女に言った時、心の中に秋風が流れ込むような感覚がした。
決して強い風ではないが、あたしの心の一部を風化させるようであった。
あたしは教室を出た。
早く戻らなくては。
職員室まで速足で行く。
今日は約束があるのだ。
決してデートではないのだが。
早く放課後の仕事終わらせないと。
気付けば速足は小走りへと変わっていた。
その足取りは非常に軽やかであった。