元カレ教師・完結編~君がいる日々、いない日々~
オムライス、それはあたしが食べたかった物であり、あたしの大好物であった。
彼が店のドアを開けた。
カランカランと、ドアに付いている鈴の音が鳴る。
彼が店内に入っていく。
あたしは慌てて彼の後を追い、店に入った。
店内の雰囲気はとても良かった。
明るいが、落ち着いていて、ここにいるだけで大人になったような気分になる。
「2名様でしょうか?」
女性店員が尋ねた。
「はい。」
彼が短く応えると、彼女はあたし達を案内した。
案内されたのは、入り口から離れた二人席だった。
「ごゆっくりどうぞ。」
女性店員はメニューをテーブルに置くと、そう言って離れていった。