元カレ教師・完結編~君がいる日々、いない日々~
「ごめん。
本当にすまなかった。」
メニューに手をつける前に彼はそう言った。
「いえ…」
何て言えばいいのか分からない。
あたしは一瞬、目を瞑った。
「いきなりさ、意味分かんねえよな。
本当にごめん。
頼むから忘れてほしい。」
「…」
「無責任なのは分かってるつもりだ。
俺の勝手で滝沢を振り回して、嫌な思いさせて、投げ出して…やった事全て最低だ。」
最低だなんて
「そんな…」
「滝沢が気を遣う事ないんだ。」
自分が思わず呟いた言葉を、彼は聞きのがさなかったらしい。
あたしは俯いた。
彼だけが悪いのではない。
あたしも悪い。