元カレ教師・完結編~君がいる日々、いない日々~
直接聞いていたなら、辛すぎて受け入れられない。
確かに彼に会って話がしたかった。
願わくは、一緒にいたかった。
あたしは彼が傍にいる事なしに幸せになどなれないと思い込んでいたから。
勿論、沢山の人の助けがあったから、という理由もある。
お姉ちゃん達がいなかったら、乗り越えられなかったと思う。
でも本人から直に話を聞くという事は、致命的だっただろう。
どれだけ時間が経とうとも、人に支えられようとも、乗り越えられなかったかもしれない。
あの彼の行為は、あたしに対する償いだったんだ。
あたしはまた彼を見た。
かつて愛した忘れられない人を。