元カレ教師・完結編~君がいる日々、いない日々~
「俺は滝沢に彼氏いるのも知ってるし、滝沢の性格もある程度分かってるつもりだ。」
皮肉にも、どの生徒よりも滝沢のことが一番よく分かる。
再会する度に思う。
成長したな、と。
それは教師として本当に誇り高い。
だが、そんな滝沢を目にする度に、俺は恥ずかしい。
俺、一応6歳も年上なのにな。
「あの時俺は何も考えてなかった。
俺が理性なくしてどうするんだって話だ。」
でも、後になって思った事がある。
滝沢の性格を分かってるからこそ、無意識のうちに気持ちが肥大したのではないかと。
将来有望な大事な生徒であると分かっていたのに。
俺は滝沢を真っ直ぐ見つめる。
反省してる。
もう滝沢を傷付けない。
なのに想いは膨らむばかりだ。