元カレ教師・完結編~君がいる日々、いない日々~
あたしは最後に用具入れ扉をパタンと閉めた。
もうあまり人はいなかった。
生徒が数名喋ってたので、戸締りを任せた。
あたしは職員室に向かう。
ふと前を見ると、何もかもが変わってなかった。
改装してないから当たり前だが、あたしが高校生の頃のままだ。
あたしはよく分からなくなった。
何が変わって、何が変わらずにあり続けるのだろうか?
そして、これからも変わらないものって何だろう、そもそもそんな物があるのか…
あたしはこの変わってない校舎が愛しく思えた。
このまま変わらないでほしい。
そしてここで教え、学ぶ人々を何時までも見守ってほしい。
阿紗子やあたしのように帰って来る者の為にも。