元カレ教師・完結編~君がいる日々、いない日々~
午前中しか授業がない学校は、まだお昼なのに人が少ない。
教室に入っても男子が二人いるだけだ。
「馬場さん!
俺らもう帰るけど、鍵頼んでいい?」
「いいよ。」
「ありがとう。
宜しく!」
二人は行ってしまった。
電気が付いていない、太陽光だけの教室。
暗くはないが、明るくもない。
あたしは窓際まで行った。
見上げると、太陽が見えた。
昼の太陽は高い。
なのにあんなにも輝き、地上にいるあたしにも光を与える。
それは眩しく、直視出来ないし、近付く事だって殆ど出来ない。
東京スカイツリーに登ったとしても、まだ程遠い。
いっそのこと、近付くだけ近付いて、焼け死のうか。
そんな事さえ考えてみた。