元カレ教師・完結編~君がいる日々、いない日々~
「馬場ちゃん!」
忌々しい声が聞こえた。
仕方ない、この男を待っていたのだから。
「で、何?」
振り向かずにそうとだけ言った。
何故、あたしは会う事にしたんだろう。
ずっと無視してたし、今日も帰るつもりだったけど、来てしまった。
恐怖心の為、きっとそうに違いない。
あたしは自分を納得させた。
だが、それなら今までシカトしていたのはどうしてだろう?
危険じゃないか、相手はあたしの弱みを握ってる。
あたしは武器一つないのに。
それにしても、本当に分からない。
自分のことも、この男のことも。