元カレ教師・完結編~君がいる日々、いない日々~
戦いか…
何となく想像がついた。
お姉ちゃんから聞いた高校の話を思い出すに、なかなか厳しそうだ。
「でもこんなに働かされる事はなかったから、滝沢よりは楽だと思うな。」
「それって…実はそんなに戦ってないんじゃ…」
「それはない。
滝沢達みたいに生徒から慕われる実習生じゃないからな。
本格的に授業やった時なんかマジで死ぬかと思ったぞ。
…そうだ!
滝沢にもさせないとな。」
「え?」
「授業だよ。
そうだな…今日から準備するなら火曜日から金曜日の各クラスのがいいかな。」
「あの!」
「何だ?」
「授業って、いつも先生がやってる事をやるんですよね。」
「ああ。」
あたしは唖然とした。
よく考えてみたら、そんなの教育実習の恒例行事みたいなものだが、いざ自分が実習生になるとスッカリ忘れていた。
自分もしなければいけないんだ。
「大丈夫、あんまりヘビーな内容を任せる事はきっとない。」
きっと…?