元カレ教師・完結編～君がいる日々、いない日々～

どんなに忙しくても、妹の年齢は分かるようだ。


それにどんなに忙しくても、毎年誕生日は祝ってくれる。


どんなに忙しくても、いつもあたしを心配してくれてる。


それがお姉ちゃんだった。


「そっか。」


「そうだよ。
もう５年働いたのよ。」


「５年か…」


じゃああたしと北条先生が再会したのも５年前か。


「妃奈、今日出かける予定ある？」


「夜に出かける。
ちゃんと家には帰ってくるよ。」


「帰ってから時間ある？」


「ないかな。
やらなきゃならない事いっぱいあるの。
本当に北条先生は…。」


血の気が引いた。


お姉ちゃんの前で言ってはいけない言葉第一位の固有名詞が口から漏れた。


「あ、あのねお姉ちゃん、」


「…彼奴は何回再会しても妃奈を困らせるのね！
本当に迷惑な奴だ！
妃奈！
何か迷惑行為されたら必ずあたしに言うのよ！」