元カレ教師・完結編~君がいる日々、いない日々~
「へ?」
今度は空気が漏れたような声を出していた。
「どうしたの?」
「もっと盛大に騒ぐかと思った。」
傍目から見たら大騒ぎに分類されるのだろうが、これはとても静かな方だ。
「騒いだって仕方ないじゃん。
また彼奴に会ったんでしょ?」
「…うん。」
「会っちゃったのは仕方ないよ。
昴が仕組んだ事なら別だけどね。」
それは絶対に違うと思う。
お姉ちゃんも北条先生もあたしも、予想してなかった事が起こった。
「もう妃奈も大人なんだから、ある程度は自分で何とかしなきゃ。
でも、何かされたら絶対言うのよ!」
「分かったよ。」
正直、既に何かされた。
でもそれは言えない。