元カレ教師・完結編~君がいる日々、いない日々~


やっぱり帰りたくない。


出来るだけここに、北条先生の隣にいたいのだ。


「偉いな。
こんな時でもちゃんと仕事しようとして。」


「そんな…」


あたしは気付いた。


そうだ、今は実習中だ。


それでも気持ちは抑えられない。


「じゃあこれだけ頼もうかな。」


あたしは北条先生からプリントの束を受け取った。


束といっても薄い。


「これだけしたら本当に帰れよ?」


「…はい。」


少し嬉しくなった。


少しでも長く一緒にいられる事もそうだが、ちゃんと仕事をくれたのが嬉しかった。


< 287 / 410 >

この作品をシェア

pagetop