元カレ教師・完結編~君がいる日々、いない日々~
やっぱり帰りたくない。
出来るだけここに、北条先生の隣にいたいのだ。
「偉いな。
こんな時でもちゃんと仕事しようとして。」
「そんな…」
あたしは気付いた。
そうだ、今は実習中だ。
それでも気持ちは抑えられない。
「じゃあこれだけ頼もうかな。」
あたしは北条先生からプリントの束を受け取った。
束といっても薄い。
「これだけしたら本当に帰れよ?」
「…はい。」
少し嬉しくなった。
少しでも長く一緒にいられる事もそうだが、ちゃんと仕事をくれたのが嬉しかった。